論創社
サイトマップ

出版状況クロニクル 9 (2008年12月26日〜2009年1月25日)

小田光雄


連載2年目に入った本クロニクルは出版敗戦の記録であると同時に、出版危機を否応なく浮かび上がらせる言及、つまり痛みを伴う出版クリティックとして書かれている。それゆえに晴れがましい事実や出来事は少なく、ほとんどが出版敗戦の現実を突きつける記述と探求からなっている。
しかし出版敗戦の現実は昨年から新しい局面に入ったと思われる。それは本クロニクルでも一貫して言及してきた雑誌の凋落と広告収入の激減であり、雑誌を柱とする大手出版社を直撃し、月次の赤字が深刻になってきているようだ。今年は昨年よりもさらに多くの雑誌の廃刊、休刊に見舞われることだろう。近代出版流通システムは雑誌を中心にして立ち上がってきている。したがって雑誌の凋落は出版社のみならず、取次、書店にも多大な影響を及ぼすであろう。いよいよ後のない状況へと出版業界全体が追いこまれたことになる。

 

>>  バックナンバー

1.  本クロニクル3で08年度の1月と7月の出版業界の主たる上場会社の株価の推移を見たが、それに09年1月株価も付け加える。

  2008年1月10日 2008年7月10日 2009年1月16日
ゲオ 1,840 1,040 666
ブックオフ 624 889 844
トップカルチャー 431 378 277
丸善 122 100 67
学研 244 279 134
ゼンリン 3,610 1,756 889
昭文社 833 690 413
角川GHD 2,975 2,270 1,679
インプレス 15,550 18,870 115
CCC 519 530 874
ベネッセ 4,540 4,500 3,850
まんだらけ 5,590 3,750 2,452
三洋堂 859 1,020 1,150
すみや 109 94 43
文教堂GHD 460 401 363
新星堂 82 91 98
テイツー 9,400 7,900 4,970
幻冬舎 2,710 1,910 1,428
中央経済社 590 491 325

[ 08年1月に比べて、出版業界及び関連各社の株価はほぼ下落し、丸善、学研、昭文社、角川GHD、幻冬舎なども半減している。株式市場の低迷は長期に及ぶであろうし、保有株式の評価損という事態も考慮しなければならないだろう。丸善の上場廃止、TRCとの統合会社の再上場が予定されているが、それ以外にも株式の動きをめぐる様々な出来事が起きるにちがいない。
さらに若干のコメントを付け加えれば、インプレスの09年の株価は株の分割によるものだが、買収した山と渓谷社は苦戦しているようだ。また株価の動きで対照的なのはゲオとCCCである。CCCの株価上昇はTカード事業への評価であろうが、ゲオは1年前の3分の1に下落している。コミックやゲーム雑誌出版のエンターブレインによれば、08年のゲーム機本体とソフトを含めた国内ゲーム市場は5,826億円で、前年比15.3%減とされる。ゲオはゲームソフトを主力商品としていることもあり、その影響を受けているのだろうか ]

2.  文教堂GHDは09年8月までに郊外型の不採算店32店を閉鎖し、全従業員の2割に当たる100人の希望退職を募集。

[ 現在の店舗数はホビー用品も含めて175店であるが、02年には225店だったから、今回のリストラも含めれば、この7年間で100店以上が閉店したことになる。文教堂は80年代の郊外型書店の代表格だったが、21世紀型の複合型大書店との競合に対応できなかったと考えていい。それはTSUTAYAやゲオの古い店舗も例外ではないだろう。
年末年始は意識して書店をウオッチングしてみた。これは単に私見にすぎないが、集客からいえば、ゲオ、TSUTAYA、複合店、新刊書店の順で、とりわけ新刊書店は閑散としている印象を受けた。前3者は年末年始のバーゲンをやっているが、新刊書店は相変わらずの年賀状と家計簿の催事平台があるだけで、年末年始商戦と無縁のような風景として目に映った。
ジュンク堂の工藤恭孝によれば、08年10、11月の各店売上は前年比2〜3%減だったが、12月に入って軒並み5%マイナスになっているという。くまざわ書店グループも赤字決算だった模様だ。雑誌の凋落と経済不況の中で、今年の書店はどうなるだろうか ]

3.  丸善が子会社オルモを会社分割すると発表したが、オルモが東北地区でTSUTAYAとブックオフの4店を経営していたことが明らかになった。

[ 店舗設備や什器の取引によって、丸善がTSUTAYAやブックオフと深い関係にあり、丸善からブックオフの坂本孝へのリベートが一因で、坂本が退場することになったとされているが、丸善そのものがTSUTAYAとブックオフのFCに加盟していたことはこれまで知らされていなかった。しかもそれらは売上高8億4,900万円で、赤字が8,200万円というのが08年決算で、両社のFC事業が順調でなかったことを示している。この事実はTSUTAYAやブックオフのFC事業が末端では利益を上げていない例も多々あることを告げていよう。それにしてもこれまで丸善について言及してきたが、丸善をめぐる複雑な関係と構造は一筋縄ではいかないことを思い知らされた ]

4.  コミックレンタル卸の春うららかな書房がam/pmと提携し、コンビニ業界初の3000冊在庫のコミックレンタルを開始。春うららかな書房はコンビニ以外にも、フィットネスクラブやカラオケ店などの異業種にもコミックレンタルを推進。

[ コミックレンタルは飽和状態のコンビニ間の差異化、集客率の向上につながるかもしれない。もしam/pmのコミックレンタルが成功すれば、コンビニ業界にたちまち導入されることになるだろう。
コミックレンタルの規模はゲオ800店、TSUTAYA300店とされるが、コンビニは4万店あり、その1割でも導入することになれば、4000店ということになる。この不況下であるから、コンビニのコミックレンタルはそれなりの数字を上げる可能性もある。だがコミックの売上を直撃することになろう。またam/pmは丸善と提携しているので、春うららかな書房は丸善ともつながったことになる  ]

5.  日販の子会社である積文館書店がブックセンタークエストと合併。存続会社は積文館で、福岡県と佐賀県、クエストは北九州市中心のチェーン店。

[ 本クロニクル6で、日販の子会社書店を挙げておいたが、その時点でクエストはリストアップされていなかったはずだ。ということは08年3月以降に子会社へと組みこまれたのであろう。08年12月にトーハンも文教堂の7億円第3者割当増資を引き受けているが、このほかにも水面下で日販やトーハンの資本を導入した書店が存在するのではないだろうか ]

6.  住友商事がフランスの大手メディア、ラガールデール・アクティヴと提携し、その傘下にあるアシェット婦人画報社の株式34%を取得した。雑誌『ELLE』ブランドのインターネットサイトサイトを立ち上げ、服飾品や雑貨類を販売。住友商事が担当するエルサイトでは『婦人画報』や『25ans』の掲載商品も扱い、年商100億円を想定。

[ 今年に入って出版社の再編の動きがいくつか伝えられているが、アシェット婦人画報社の場合、住友商事という異例の組み合わせになった。住友商事役員などを5人派遣することになっているから、ネット通販を主とする、これまでにない出版社の再編が繰り広げられるだろう ]

7.  『新文化』(1月15日)が昨年12月に買切・時限再販を提案した筑摩書房社長の菊池明郎にインタビューしている。菊池の発言を要約してみる。

※中小書店の廃業、出版業界の売上の落ちこみ、サブプライムローン破綻に伴う経済不況の影響の中で出版危機は深刻極まりなく、従来の再販制と委託制は続けられなくなっている。
※再販と委託制に支えられた流通の限界が露呈し、出版社、取次、書店全体に及んでいる。
※返品の削減と書店のマージンアップが必要であり、そのために買切、時限再販を導入すべきだ。書店マージンは35%から40%の買切、発売後の一定の期間を過ぎたら価格拘束をとく時限再販をミックスさせる。
※そのために書店には仕入能力を高めてほしい。その見返りとしての高マージンである。
※言い出しっぺの筑摩書房がそれを研究検討していて、今年の早いうちにどの商品で展開するかを提案したい。
※それらを踏まえて、既刊在庫70万点が、再販委託制下でできなかった出版社、書店ビジネスとなる方向を考えたい。

[ 本クロニクル7で『新文化』のブックオフインタビューに苦言を呈したが、これは的確なインタビューであり、菊池の言わんとするところをよく伝え、時宜を得た企画である。個々の問題はともかく、全面的に賛成である。菊池は70年代に筑摩書房の倒産も経験し、会社更生法下で営業を担い、経営者になってからは取次の鈴木書店の倒産も目の当たりにしている。その意味では大手書籍出版社の経営者の中で、辛酸をなめてきた唯一の人物だと判断していいだろう。その苦労人の菊池が「業界全体が時間がないところまで追い込まれている状況」で、「もう業界は切羽詰まっている」と述べているのだから、筑摩書房にとっても出版危機は尋常でないことが明らかだろう。
現在の筑摩書房の売上シェアが文庫・新書で70%を超えるが、返品率は40%以上の高止まり状態にあるようだ。しかし配本が適正だとされる筑摩書房にしても文庫・新書のシェアが70%以上なのに、返品率が40%を超えているのは驚きで、他社の文庫・新書の返品率の高さが推測できる。さらにここ数年、かつてのようなベストセラーも生まれていないこともあり、止むに止まれぬ発言となったのであろう。以前であれば、一社だけの発言はありえなかったと考えれば、菊池の発言は腹をくくったものだと思う。
これは余計な口出しかもしれないが、筑摩書房は文庫・新書を除き、ただちに単行本全部を買切、時限再販にすべきだろう。そこまでやらないとこの提案は流れてしまう懸念がある。買切、時限再販の導入にはそれなりのブランドと量と持続性が必要とされるからだ。いずれにせよ、早い決断と実行を望むばかりだ ]

8.  栗田出版販売は08年売上高503億円で前年比2.2%減。4年連続減収だが、純利益1億円を計上し、前年の赤字から黒字へと転換。

[ しかし内実を見ると、新規、増床店55店による実質4200坪の増床を含んだ数字であり、廃業店も92店、返品率も39.9%と上昇していて、社員減やTRCの株式売却などによって純利益を確保したと推測できる。これらの処置は大阪屋との合併に備えたものではないだろうか ]

9.  大阪屋と栗田だけでなく、日販と日教販、トーハンと協和出版販売の提携も今年は本格化するだろうし、書店の帳合変更も昨年を上回るかもしれない。そこでアルメディアによる、08年5月段階における取次と書店の配置図を示しておこう。

取次別書店数
取次 書店数 平均売り場面積(坪) 占有率(%)
トーハン 5,874 92 35.3
日販 5,558 120 43.9
大阪屋 1,255 87 7.2
栗田 960 84 5.2
中央社 516 47 1.6
大洋社 614 113 4.6
その他 1,155 31 2.1
不明・なし 410 4 0.1
合計 16,342 94 100

[ もし大阪屋と栗田が合併すれば、書店数は2,000店、売上高は1,700億円を超えることになる。しかし実現するかどうかについては不確定要素が多いと思われる ]

10.  規模は小さいが、ブックマーケットという、ブックオフと同様のリサイクルチェーンがある。そこで年末に100円棚の単行本、文庫、コミックの全点10円セールをやっていた。

[ 昨年はコミックのリハビリにいそしみ、あらためて現在のコミックが驚くほど進化し、その世界の多様性に目を開かされたこともあるので、100冊以上、段ボール2箱も買ってしまった。それでも1,000円という値段で、買ったほうが信じられない気がした。しかしそれだけ抜いても棚はすぐ埋められたのを見ると、このチェーン店でもあふれんばかりの在庫を抱えているのだろう。
ブックオフによれば、08年の店舗仕入れは1,408万人から3億9,967万点で、そのうちコミック、文庫、単行本等が3億4,806万冊である。それに対し販売客数は9,267万人、販売点数は3億1,848万点で、そのうちコミック、文庫、単行本等は2億7,387万冊である。コミック、文庫、単行本等が仕入れの9割、販売の8割以上を占めているが、ブックオフの主力商品がコミックと文庫であることは自明のことだろう。そして買取が販売冊数を7,400万冊も上回っているのだから、あふれんばかりの在庫を抱えていても当然である。
だがコミックにしろ、単行本にしろ、ここまで安くなってしまった時代はない。これまで本が安くなったのは明治維新後、敗戦後の2回であり、それらは近世の書物と戦前の本の二束三文状態に象徴されていた。それから類推すれば、私たちは時代のドラスチックな転換期と敗戦後にいることになる  ]

11.  藤原書店の別冊『環』Nが「図書館・アーカイブズ」という300ページほどの特集を組んでいる。元『中央公論』の編集長粕谷一希の名前があるように彼の企画らしく、図書館業界人を総動員しているにもかかわらず、まったく面白くない。それは粕谷自身が特集と同タイトルの鼎談の中で、ライブラリアンは古い意味での「読書人」でなければならないと語っているのに、集められた多くの品揃え的論文からはその気配がまったくうかがわれないからである。
むしろ本文よりも無味乾燥な数字を羅列した「附データで見る日本の図書館とアーカイブズ」のほうが興味深かった。「図書館職員数と図書館数の経年変化(1985年〜2007年)」のうちから、図書館数の推移だけを以下に抽出してみる。

公共図書館と大学・短大・高専の図書館数の推移
公共図書館数 大学・短大・高専の図書館数
1985 1,601 1,347
1990 1,898 1,502
1995 2,270 1,598
2000 2,613 1,640
2001 2,613 1,640
2002 2,686 1,651
2003 2,735 1,642
2004 2,803 1,643
2005 2,931 1,664
2006 3,062 1,654
2007 3,091 1,641

[ 公共図書館に関しては80年代当初に比べれば、倍増したことがわかる。しかもまだ増え続けているが、地方自治体の財政も困難になりつつあるので、これからは頭打ちになっていくだろう。大学・短大・高専の図書館数はすでに減少し始めている。これは短大が減りつつあるからだ。しかしそれでも07年段階で、公共図書館と大学・短大・高専図書館を合わせれば、4,732館を数えることができる。
しかしそれこそ「図書館・アーカイブズ」としての内実については疑問を呈さざるを得ない状況にある。ちなみに別冊『環』Nは初めてといっていいほどの、一応は本格的な社会科学誌での図書館特集であろう。だがこれは藤原書店に問い合わせてみたい気もするが、これらの図書館に入った『環』は数百部ではないだろうか。出版社と図書館における供給と需要のギャップを痛感する売れ行きでなければいいのだが ]

12.  11に続いて、たまたま公共、大学図書館の主として歴史書の購入冊数を記した文章を読んだので、それを紹介してみる。岩田書院の「新刊ニュースの裏だよりNo.541」で、全国の公共図書館が新刊発行後20週間以内にTRCに注文した総冊数を列挙している。

・岩田書院 『日本古代の外交制度史』 7,900円 4冊(32)
・塙書房 『弥生再葬墓と社会』 12,000円 5冊(32)
・雄山閣 『古代東国地域史論』 6,800円 7冊(34)
・吉川弘文館 『律令官人制と地域社会』 11,000円 7冊(57)
・笠間書院 『古今和歌集論』 7,500円 9冊(52)
・刀水書房 『中世歴史人類学試論』 7,000円 9冊(64)

岩田博はこの売上冊数一桁並びを前にして、「各社とも悲惨な結果」「愕然とする結果」と呼んでいる。そしてカッコ内の数字が「NACSIS Webcat」で検索した大学図書館の所蔵館数で、大学図書館がかろうじて買い支えてくれていると述べ、「こういう状況下で、本を作って売っていかねばならんのですよ。なんと因果な……。」と結んでいる。

[ ちなみに大学図書館は1600館余あるわけだが、これらの専門書を共通して買い支えてくれているのは30館ほどではないかと考えられる。もちろん内容、定価、著者の知名度等もあるが、公共、大学図書館合わせて50冊売れれば、御の字ということになる。だがこれが現在の「図書館・アーカイブズ」の実態なのだ ]

13.  本クロニクル7で、昨年は例年になく雑誌による本や読書に関する特集が多かったと指摘した。年末年始にかけても今年の収穫や年末特集があり、『フィガロ』『ブルータス』『エスクァイア』なども同様だった。まだその他も含めれば、10誌近くあったのではないだろうか。

[ すべてに目を通しているわけでもないが、誌名を挙げた雑誌の特集が大都市の書籍を中心とする書店でないと手に取ることが出来ない本の比率が高いように思われた。しかし地方の現実はエンターテインメント型の複合書店に包囲されていて、そこでは主たる商品は雑誌、コミック、文庫、話題の新刊である。だからそれらの書店環境の中で、これらの雑誌の本や読書特集は有効性を発揮できない。このように考えてみると、書評紙から取次の各週報、出版社の新刊案内に至るまで、旧来の本や雑誌の広報はほとんど機能していないのではないだろうか。
以前に久世番子の書店コミック『暴れん坊本屋さん』(新書館)の中で、『ダ・ヴィンチ』を読んでいると主人公が語っているのを目にしたこともあり、この機会に『ダ・ヴィンチ』1月号も買ってみた。「新しくなった 本とコミックの情報マガジン」と銘打たれているだけあって、08年話題の本からコミック、新刊情報に至るまで、エンターテインメントに関しては隙のない充実ぶりで、「本屋兼マンガ家」の番子が読んでいる訳がわかった。もちろん批判もあることは承知しているが、現在の書店状況を最もよく反映しているのが、『ダ・ヴィンチ』だと認めるしかないだろう ]

14.  ビジネス誌の『プレジデント』(09・2・2号)も「勝ち残る人が読む本 落ちる人の本」特集を組み、「役職・課目・場面別厳選600冊!」を紹介している。

[ コミックから社会科学書に至るまでの雑多な本の羅列のように見えるが、やはりこれが現在のサラリーマンの読む本の一例であり、ここに現在のビジネスの世界が反映されているのだろう。そしてまた書店のビジネス書売場の棚構成が浮かび上がってくる ]

15.  これも1月号で「ヤバすぎる本100冊」という特集を組んだ『サイゾー』が、2月号で「タブーなき闘論スペシャル」と題し、覆面座談会でビジネス書業界を大手、中堅出版社のビジネス書担当者3人に語らせている。

[ 座談会によれば、出版不況の中で、08年もビジネス書の売れ行きは好調だったようだ。それから「思考法」と「思考技術」が近年のビジネス書のキーワードで、そのノウハウ系が勝間和代の一連の本であり、それが今までにないスタイルだったためにブレイクしたこと、勝間をデビューさせたのは直販出版社のディスカヴァー・トゥエンティワンの千場弓子だったこと、その他にも様々なビジネス書の内幕が語られ、わずか4ページの座談会だが、教えられることが多い。そして次のようなシビアな言葉で締めくくられている。それを引用しておく。
「(前略)皆誰かに説教されたがっているというか、指針を欲しがっているから、こんなにビジネス書が売れるんでしょ。自分で作っていて言うのもなんですが、ビジネス書を読んで成功した人の話なんか聞いたことがないですけどね。作っている我々が成功してないんですから(笑)」  ]

16.  リーマンショック以後のアメリカの出版業界も危機にさらされているようだ。『出版ニュース』掲載の小山猛による08年後半の「海外出版レポートアメリカ」が、全米書店チェーン最大手のバーンズ&ノーブル同2位のボーダーズの買収交渉に入っていること、これも大手出版グループ、ランダムハウスのCEOの突然の交代劇に続く、傘下出版社の大リストラとグループの再編、また同じく大手出版グループ、ハーパーコリンズのCEOの退任も伝えている。
そして10月下旬号は「かつてない本格的危機状況」の見出しで、アメリカ出版業界の状況が次のように語られている。「CEOの解雇、少数の大物著者によるベストセラー争い、箸にも棒にもかからない書籍に投入される莫大な資金、電子出版への生き残りをかけた参入、大手チェーン『ボーダーズ』の瀕死の呈、そして業界の鬼子母神となりつつあるアマゾン」と。

[ CEOの解雇を除いて、日本でも同じような危機状況にあると思われる。大手出版社グループの再編ということであれば、近い将来、音羽グループや一ツ橋グループの合併といった再編も起きてくるかもしれない ]

つづきはこちら。

小田光雄の著書

出版業界の危機と社会構造
出版業界の危機と社会構造
出版社と書店はいかにして消えてゆくか
出版社と書店は
いかにして消えていくか
ブックオフと出版業界
ブックオフと出版業界
ブックオフと出版業界
古本探究
ブックオフと出版業界
出版状況クロニクル
ブックオフと出版業界
古雑誌探究
古本探求II
古本探求II

Copyright (c) 2008 Ronso sha All Rights Reserved